古布で綴る物語
たなばたさま
ささのはサラサラ のきばにゆれる おほしさまキラキラ きんぎんすなご ごしきのたんざく わたしがかいた おほしさまキラキラ そらからみてる
童謡「たなばたさま」 作詞:林柳波
7月7日には、織姫(おりひめ)さまと彦星(ひこぼし)さまが天の川を渡って、1年に1度だけ出会えるという言い伝えがあります。
七夕のお話は、中国古代の民間伝承がもとになっており、織姫と彦星は、中国風だと織女(しょくじょ)、牽牛(けんぎゅう)と呼ばれています。日本には、奈良時代に宮中儀式として伝わり、織姫が機(はた)織りの上手な働き者だったという内容から、手芸や裁縫の上達を願う風習につながったそうです。
猫村でも、井戸端で西瓜も冷えて、行水して天花粉をはたいて浴衣に着替えて今日は七夕。
親戚や隣近所で集い、夏の夕べの時間を楽しんでいる様子が伺えます。猫の布は更紗、雪花絞りなどを使いました。
猫の村は、信枝が擬人化した猫達をモチーフとした作品を制作するうちに、自然と生まれてきた空想の世界です。信枝の作品群の中では「猫村」というタイトルが付けられています。
タペストリー作品では「猫村」はシリーズ化され、春夏秋冬や季節の行事が描かれています。
また、擬人化した猫達はバッグやポーチの作品でも見ることができます。それは猫村かもしれませんし、猫町のことかもしれません。猫達が織りなす懐かしくて、愛おしい世界をお楽しみください。
「古布で綴る物語」では、メッセージとともに、使用している布のこと、制作アイデア、作品に込められた思いなどについてお届けします。
(Jul.3.2021)