古布で綴る物語
せいくらべ
柱のきずはおととしの 五月五日の背くらべ ちまき食べ食べ兄さんが 計ってくれた背のたけ 昨日くらべりゃなんのこと やっと羽織の紐のたけ 柱に凭れりゃすぐ見える 遠いお山も背くらべ 雲の上まで顔だして てんでに背伸していても 雪の帽子をぬいでさえ 一はやっぱり富士の山
童謡「せいくらべ」 作詞:海野 厚
猫村での端午の節句です。
菖蒲に柏餅、鯉のぼり、兜、こどもの日のモチーフがたくさん見られます。 使用している布は、木綿の絞り、型染め、絣、更紗と多様です。 賑やかなこどもの日の様子が伺えます。
最近では、柱で背の高さを刻むことはしなくなりましたが、童謡「せいくらべ」を題材にした作品です。
「端午の節句」の作品を他にも少しご紹介いたします。
猫の村は、信枝が擬人化した猫達をモチーフとした作品を制作するうちに、自然と生まれてきた空想の世界です。信枝の作品群の中では「猫村」というタイトルが付けられています。
「猫村」では信枝のタペストリーの中ではシリーズ化され、春夏秋冬や季節の行事が描かれています。
また、擬人化した猫達はバッグやポーチなどでも見ることができます。それは猫村かもしれませんし、猫町のことかもしれません。
猫達が織りなす懐かしくて、愛おしい世界をどうぞお楽しみください。
「古布で綴る物語」では、メッセージとともに、使用している布のこと、制作アイデア、作品に込められた思いなどについてお届けします。
(Apr.30.2021)